HaKaSe+ for BOOST「AI Catch-up Seminar」を開催
11月17日、金沢大学博士研究人材支援・研究力強化戦略プロジェクト(HaKaSe+ )は、「AI Catch-up Seminar」を開催しました。当日は、学士、修士、博士の全ての課程からの学生と教職員を合わせ、100名を超える参加がありました。
「AI Catch-up Seminar」は、HaKaSe+ のひとつである「金沢大学AI Open Science基盤の知識循環が可能にする先駆的AIクロスオーバー博士人材育成プロジェクト(HaKaSe+ for BOOST)」の一環として開催している企画です。本セミナーでは、AI研究開発分野の第一線で活躍する研究者や実務家を招き、AIに関する最先端の知見や多様な分野におけるAI応用事例についての理解を深めることを目的としています。
今回の講師である岐阜大学 工学部 特任教授・名誉教授 藤田 広志氏は、医用画像領域におけるコンピュータによる解析・処理・評価、医用画像診断に関する研究に長年従事され、医療AI分野を牽引してきた研究者です。今回の講演では、「AIが変える医療画像診断:生成AIと未来への挑戦」をテーマに、生成AIを含むAI技術が今後の医療の在り方にどのような変革をもたらすのかについて語りました。
講演では、AI分野の最新動向が多角的に取り上げられるとともに、未来におけるAIと医療の関わり方についても分かりやすく示されました。また、技術動向だけでなく、社会的課題にも触れ、参加者にとってAIとの向き合い方やキャリアを考える一助となりました。質疑応答では、会場・オンライン双方から多くの質問が寄せられ、関心の高さがうかがえました。
参加学生からは、「AIと医療が協力しあう未来を自分なりに深く考えるきっかけになった」「AIの急激な成長により、研究や医療分野において脅威を感じるとともに、より良い社会の構築につながるのではないかという希望を感じた」「AIを過信するのではなく、人間がAIの長所と短所をそれぞれ理解したうえで、AIの特質を活用していくことが最良であると感じた」などの感想が寄せられました。
今後もHaKaSe+ では、博士学生の研究力向上、キャリア形成に資するさまざまな企画を開催することを通じ、博士人材の魅力を高め、将来の活躍を力強く後押ししていきます。

医療AIの進化について語る藤田氏

質疑応答では参加者から多くの質問があった